相互作用により間に「橋」がかかる4つの銀河 ダークエネルギーカメラで撮影

この画像の中央付近には、まとめて「RSCG 55」と呼ばれる4つの銀河が映っています。

これらの銀河は距離が近いため、たがいの重力で影響を与えあっています。そのような重力相互作用は、銀河の進化に大きく影響します。相互作用により形がゆがんだり、星形成が促進されたり、また銀河同士が合体したりすることもあります。

RSCG 55では、星やガス、塵が、銀河同士の間を「橋」のようにつないでいます。これらの「橋」は、かつて接近遭遇中に、ある銀河から別の銀河にガスなどが引き寄せられてできたものです。

画像は南米チリ、セロ・トロロ汎米天文台(CTIO)にあるビクター・M・ブランコ4m望遠鏡に搭載されている「ダークエネルギーカメラ(DECam)」で撮影されました。DECamはもともと、ダークエネルギー(暗黒エネルギー)の解明に向けた「ダークエネルギーサーベイ」で使われていましたが、サーベイ計画の後はさまざまな観測に利用されています。

こちらの画像では、冒頭のものに比べてより広範囲が見えています。

画像中央右には、NGC 4411b(左)とNGC 4411a(右)という2つの渦巻銀河が並んでいます。これらはどちらも、地球から約5000万光年の距離にあると考えられていますが、形がゆがむなどの兆候はみられません。

画像は、NSF(アメリカ国立科学財団)のNOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)から2024年5月22日に「Images of the Week」として公開されたものです。

Image Credit: DESI Legacy Imaging Surveys/LBNL/DOE & KPNO/CTIO/NOIRLab/NSF/AURA
Image processing: T.A. Rector (University of Alaska Anchorage/NSF NOIRLab), D. de Martin (NSF NOIRLab) & M. Zamani (NSF NOIRLab)

(参照)NOIRLab