この画像は、ESO(ヨーロッパ南天天文台)が2023年5月15日に「今週の1枚(Picture of the Week)」として公開したものです。南米チリにあるESOパラナル天文台で撮影したもので、頭上に伸びる天の川とともに、真っ赤に染まった空が映っています。セロパラナル山のシルエットの頂上には、ESOのVLT(超大型望遠鏡)が見えています。
空が赤いのには火山が関係しています。とはいっても火山噴火を直接的にとらえたわけではありません。
2022年1月15日、南太平洋のトンガ、フンガトンガ・フンガハアパイ島で大噴火が発生しました。噴煙は高さ57kmにも達し、水蒸気や塵などの粒子が大量に大気中へ放出されました。
冒頭の画像は、トンガの噴火から6か月後に撮影されたものです。空が赤いのは、噴火によって放出された塵粒子の影響です。大気中に残っている塵粒子が太陽光が散乱することで真っ赤になっているのです。
Image Credit: ESO/F. Selman
(参照)ESO