「宇宙の宝石」プログラムで撮影 ピンクに輝く星雲「Gum 46」

この画像に映っているピンクに輝く天体は、地球から5500光年離れたところにある「Gum 46」と呼ばれるガス雲です。画像はESO(ヨーロッパ南天天文台)のVLT(超大型望遠鏡)で撮影されました。

Gum 46の中心には、「HD311999」と呼ばれる若くて高温の青い星が存在しています。その星からの強烈な放射によって励起された周囲の水素ガスの原子が、ピンク色の波長の光を再放出することで輝いています。

星雲の一部は暗い雲に隠されています。暗い雲は、塵が非常に濃く存在している領域で、奥からくる星雲の光をさえぎっています。

この画像は、教育やアウトリーチを目的とした「ESO Cosmic Gems(ESO宇宙の宝石)」プログラムで撮影されたものです。このプログラムでは、空の状況が科学観測に適していない時間を使い、興味深い、あるいは視覚的に魅力的な天体が撮影されます。収集されたデータは、科学的な目的にも使用されます。

画像は2024年5月13日に、ESOの「今週の1枚(Picture of the Week)」として公開されました。

Image Credit: ESO

(参照)ESO