
この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた棒渦巻銀河NGC 6951です。NGC 6951は、ケフェウス座の方向、地球から約7000万光年の距離にあります。
黄色みを帯びた色をした古い星々からなる銀河の中央部は細長い棒状の構造をしており、そこから青い星々からなる渦状腕が渦を巻きながら外へ伸びています。渦状腕にはピンク色に輝く星形成領域や、暗い塵の帯もみられます。
銀河中心の周りにスターバーストリング
銀河の中心を取り囲むように青白いリングが映っています。これは星形成が活発なリング状の領域です。棒状構造がガスを銀河中心へと導き、直径約3800光年のリング状に集まり星が爆発的に形成されているのです。棒状構造と平行して走る2本の暗い塵の帯は、棒状構造からのガスがリングに流れ込む地点を示しています。
ハッブル宇宙望遠鏡のデータから、リング内に80以上の星団の候補が特定されました。星の多くは1億年以内に形成されたものですが、リング自体はそれよりも長く10億〜15億年間存在していた可能性があります。
画像はハッブル望遠鏡のACS(掃天観測用高性能カメラ)で撮影されたもので、「今週の1枚(Picture of the Week)」として2025年10月6日に公開されました。
(参考)「ハッブル今週の1枚」記事一覧
Image Credit: ESA/Hubble & NASA, L. C. Ho, G. Brammer, A. Filippenko, C. Kilpatrick
(参照)ESA/Hubble