ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた、「レンズ」を生み出す銀河団Abell 2218 35 Years of Hubble Images(Year 10) | アストロピクス

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた、「レンズ」を生み出す銀河団Abell 2218 35 Years of Hubble Images(Year 10)

この画像はハッブル宇宙望遠鏡がとらえたもので、巨大な銀河団Abell 2218が映っています。Abell 2218は、りゅう座の方向、約20億光年の距離にあります。

Abell 2218では、その巨大な質量が空間を歪めるため、通過する光が曲がります。「重力レンズ」と呼ばれるこの現象は、遠方にある天体の像を曲げたり引き伸ばしたりします。画像には引き伸ばされた銀河の像がいくつも見られます。

重力レンズはまた、奥の天体の像を拡大したり明るくしたりもするため、通常では見ることができない遠方の銀河を観測することができることもあります。

ハッブル宇宙望遠鏡は1990年4月24日に打ち上げられました。打ち上げ35周年(2025年4月24日)に向けて、NASA(アメリカ航空宇宙局)は「35 Years of Hubble Images」と題して、これまでハッブル望遠鏡が撮影してきた画像から各年1枚ずつ選んで紹介しています。冒頭の画像はその第10弾として紹介されたものです。2000年1月11日から13日にかけて、WFC2(広視野カメラ2)で撮影されました。

(参考)「35 Years of Hubble Images」記事一覧

Image Credit: NASA, Andrew Fruchter and the ERO Team Sylvia Baggett (STScI), Richard Hook (ST-ECF), Zoltan Levay (STScI)

(参照)NASA(1)(2)