太陽から2番目に近い恒星「バーナード星」で地球より小さい惑星を発見

バーナードbの想像図。Image Credit: ESO/M. Kornmesser
バーナードbの想像図。Image Credit: ESO/M. Kornmesser

太陽から6光年離れたところにある赤色矮星バーナード星を周回する太陽系外惑星を発見したとする研究が発表されました。スペイン、カナリア天体物理学研究所(IAC)のJonay González Hernández氏らの研究です。

バーナード星は、ケンタウルス座アルファに次いで、太陽から2番目に近い恒星系です。ただケンタウルス座アルファは三重星で、連星ではない単独の星としてはバーナード星が太陽から最も近くにある恒星です。

今回発見された太陽系外惑星「バーナードb」は、地球より質量の小さな惑星で、主星から半径約0.023天文単位のところを約3.15日で周回しているとみられています。太陽から水星までの距離と比べると、20分の1ほどの非常に近いところを公転しています。表面温度は約125℃で、ハビタブルな惑星ではありません。

バーナードbは、視線速度法(ドップラー法)で発見されました。視線速度法は、惑星が周回することによる恒星のわずかなふらつきを検出する方法です。研究チームはESO(ヨーロッパ南天天文台)パラナル天文台にあるVLT(超大型望遠鏡)に設置された分光装置「ESPRESSO」で5年間にわたり観測を行いました。ESPRESSOは恒星のふらつきを精度良く測定できます。

今回の研究ではバーナードbに加え、さらに3つの惑星が存在する兆候が得られています。ただそれらを確認するには、ESPRESSOによる追加観測が必要とのことです。

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(参照)ESO