この画像は、カッシーニ探査機がとらえた土星の衛星ヒペリオンのクローズアップです。2005年9月26日、カッシーニ探査機がヒペリオンに接近した際に撮影した5枚の画像をモザイク合成したものです。モザイクの元になった画像は、ヒペリオンから約8500km〜4600kmの距離で撮影されました。なおヒペリオンの大きさは410×260×220kmで、不規則な形をしています。
ヒペリオンの表面には、深さのあるクレーターが多数存在しており、ハチの巣やスポンジのような外観になっています。クレーターの壁の多くは明るく、水の氷が豊富に存在することを示唆しています。一方で、クレーターの底は暗く見えているところがあります。
ヒペリオンの内部は空隙率が高く、衝突した天体がヒペリオンの表面を圧縮することで、深いクレーターができたのではないかとみられています。
(参考記事)深い穴だらけの土星の衛星ヒペリオン
Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute