弧を描く南天の星々とブランコ望遠鏡のドーム

この画像は、南米チリ、セロ・トロロ汎米天文台(CTIO)で撮影されたものです。ビクター・M・ブランコ4m望遠鏡のドームとともに、天の南極を中心として弧を描いた星々の軌跡が映っています。画像は、長時間露光の写真を複数組み合わせて作成されました。

北半球の夜空では、星々は北極星を中心に弧を描きます。一方、南半球の夜空では、はちぶんぎ座シグマ星付近を中心として弧を描くように星々が動いていきます。ただ、はちぶんぎ座シグマ星は北極星と比べて暗いため、あまり目立ちません。

望遠鏡ドームの左上には、星々の円弧を横切る人工衛星の軌跡が見えています。地表付近のゆらめく赤い光は、誰かが赤く光る懐中電灯を持って歩いたときの軌跡です。

画像は、NSF(アメリカ国立科学財団)のNOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)から2024年7月17日に「Images of the Week」として公開されたものです。

Image Credit: CTIO/NOIRLab/NSF/AURA/D. Munizaga

(参照)NOIRLab