この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえたレンズ状銀河NGC 4753です。レンズ状銀河は、渦巻銀河と楕円銀河の中間のタイプの銀河です。
画像はNGC 4753をほぼ真横から見ており、銀河の中心付近が映し出されています。明るい中心核の周囲に、入り乱れた塵が取り巻いているのが特徴的です。入り乱れた塵は、約13億年前に近くにあった矮小銀河と合体した結果、形成されたと考えられています。
NGC 4753は、おとめ座の方向、地球から約6000万光年の距離に位置しています。1784年にイギリスの天文学者ウィリアム・ハーシェルによって発見されました。およそ100個の銀河や銀河団からなる、おとめ座II銀河団(クラウド)にあるNGC 4753銀河群のメンバーです。
画像はハッブル望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)で撮影されたもので、ハッブル望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として2024年5月13日に公開されました。
(参考記事)塵の帯が入り乱れたレンズ状銀河NGC 4753 ジェミニ南望遠鏡が撮影(ハッブル画像よりも広範囲が映っています)
Image Credit: ESA/Hubble & NASA, M. Sun
(参考)「ハッブル今週の1枚」記事一覧
(参照)ESA/Hubble