2010年に超新星が発生した小さな銀河UGC 5189A ハッブル望遠鏡が撮影

この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた矮小銀河UGC 5189Aです。UGC 5189Aは、しし座の方向、約1億5000万光年の距離にあります。

比較的小さなこの銀河では、2010年に超新星SN 2010jlが発生しました。ハッブル望遠鏡が向けられたのは、その超新星爆発を研究するためです。

SN 2010jlは、非常に明るい超新星イベントだったことで注目されました。実際に、3年間にわたり、私たちの太陽が全波長にわたり同じ期間で放射するよりも、少なくとも25億倍の可視エネルギーをSN 2010jlは放出しました。

観測できないレベルまで超新星が減光したあとでも、超新星が発生した環境を研究することで貴重な情報を得られることがあります。また、そのような環境を理解することは、超新星が発生する条件についての理解につながります。さらに、周囲のガスや塵への超新星爆発の影響から、後に残る超新星残骸にいたるまで、超新星爆発直後の現象への理解を深めることができます。そのためSN 2010jlは2010年以降、ハッブル望遠鏡によって何度も観測されてきました。

画像はハッブル望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)で撮影されたもので、「今週の1枚(Picture of the Week)」として2024年1月15日に公開されました。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, A. Filippenko

(参照)ESA/Hubble