ハッブル望遠鏡がとらえた渦巻銀河NGC 3509 | アストロピクス

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ハッブル望遠鏡がとらえた渦巻銀河NGC 3509

この画像はハッブル宇宙望遠鏡のWFPC2(広視野惑星カメラ2)で撮影されたもので、渦巻銀河NGC 3509が映っています。NGC 3509は約3億5000万光年の彼方にある銀河で、長く伸びる潮汐の尾があるのが特徴です。ただその潮汐の尾は、この画像では見えていません。

ハッブル宇宙望遠鏡は、強く相互作用して合体する銀河中心核における物理的条件を調べる研究の一環としてNGC 3509を観測しました。観測の結果NGC 3509が、渦巻く塵に取り囲まれた、比較的乱れていない単一の核を持っていることがわかりました。このことは、他の大きな銀河との合体を経験してこなかったことを示唆しています。その代わりNGC 3509では、より小さな銀河との合体があったかもしれません。あるいはNGC 3509の潮汐の尾の形成に関係する小さな伴銀河と相互作用している可能性があります。

ほとんどの渦巻銀河と同じように、NGC 3509では新しい星が活発に形成されています。画像の赤は近赤外線の波長を表しており、渦状腕に沿って星形成領域があることを示しています。

画像はNASA(アメリカ航空宇宙局)のウェブページで2022年5月26日に紹介されたものです。

Image Credit: NASA, ESA, and R. van der Marel (STScI); Image Processing: G. Kober (NASA Goddard/Catholic University of America)

(参照)NASA