恒星と褐色矮星、低質量星、そして低質量星をまわる天体からなる複雑な恒星系を直接撮像

この画像は、「HIP 81208」と呼ばれる恒星系をとらえたものです。ESO(ヨーロッパ南天天文台)のVLTで撮影されました。

HIP 81208は、質量の大きな恒星(A)とそのまわりを周回する褐色矮星(B)、そしてBよりもさらに遠くを周回する低質量星からなると考えられています。パリ天文台のA. Chomez氏らの研究チームにより、低質量星(C)の周りを周回する、木星の約15倍の質量をもつ天体(Cb)が発見されました。新たに発見された天体(Cb)の質量は、惑星と褐色矮星の境界付近にあります。

今回発見された天体(Cb)は、VLTに取り付けられた観測装置SPHEREのアーカイブデータを研究チームが再分析した際に発見されました。SPHEREは、太陽系外惑星を直接撮像することを目的とした観測装置です。

画像は、ESOの「今週の1枚(Picture of the Week)」として2023年9月18日に公開されたものです。

Image Credit: ESO/A. Chomez et al.

(参照)ESO