南米チリの夜空に光る天の川、大気光、黄道光

こちらは南米チリ、標高2200mの山頂にあるセロ・トロロ汎米天文台(CTIO)で撮影された夜空の画像です。天の川が横に走っているのが映っています。この魚眼画像の中央には、天の川銀河の中心部が明るく輝いています。画像には多くの星々や暗い塵が映し出されていますが、その奥の銀河中心には太陽の400万倍の質量を持つ超巨大ブラックホールが存在しています。

銀河中心の上の方には、さそり座のアンタレスが見えます。天の川の右側の方には南十字やケンタウルス座α星、β星が、左側の方(天の川の下側)には、わし座のアルタイルが見えています。また画像下に見える建物の右上側には小マゼラン銀河が映っています。

この画像の中で明るく見えるのは星の光だけではありません。地平線付近には大気光が淡く光り、また地平線から画像中央に向かって黄道光がうっすらと光っています。黄道光は、太陽系内に漂う塵の雲に太陽光が散乱して淡く光ってみえる現象です。

この画像は、NSF(アメリカ国立科学財団)のNOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)から2021年11月3日にリリースされた「Images of the Week」です。

Image Credit: CTIO/NOIRLab/NSF/AURA/B. Tafreshi

(参照)NOIRLab