NASA(アメリカ航空宇宙局)の水星探査機メッセンジャーがとらえた水星表面のようすです。画像は2012年4月13日に撮影されました。
画像には多くのクレーターが映っていますが、中央に見えるクレーターは、室町時代の能役者、世阿弥にちなんで名付けられた「ゼアミ・クレーター」です。ゼアミ・クレーターは直径が129kmあります。クレーターの床の部分に明るい領域があり、中央丘がみられます。またクレーターの縁が段丘状になっています。
水星のクレーター名は、世界各地の画家や作家、音楽家など芸術家の名前にちなんでつけられています。この画像には「ゼアミ」の他にも、スペインの画家にちなんだ「ゴヤ・クレーター」など、芸術家の名前がつけられたクレーターが全部で6個映っています。
ちなみに日本人名が付けられた水星のクレーターにはゼアミのほかにホクサイ(葛飾北斎)、バショウ(松尾芭蕉)、ソウセキ(夏目漱石)などがあります。
Image Credit: NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Carnegie Institution of Washington