メッセンジャー探査機が最初のフライバイ時にとらえた水星 | アストロピクス

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メッセンジャー探査機が最初のフライバイ時にとらえた水星

この画像に映っているのは、NASA(アメリカ航空宇宙局)のメッセンジャー探査機がとらえた水星です。水星の右上側に、直径約1550kmもある巨大なクレーター「カロリス盆地」が見えています。

2004年8月に打ち上げられたメッセンジャー探査機は、地球や金星でのフライバイを経て、2008年1月14日に水星での初めてのフライバイを行いました。画像は水星への最接近の約80分後に撮影されたものです。撮影時、メッセンジャー探査機は水星から約2万7000kmの距離に位置していました。

メッセンジャー探査機より前、水星を間近から観測したのはNASAのマリナー10号のみでした。マリナー10号は1974年と75年に合計3回、水星のそばを通過しつつ観測を行いました。ただマリナー10号は、水星の表面すべてを撮影できたわけではありませんでした。冒頭の画像には、マリナー10号では観測できなかった半球のおよそ半分が映し出されていました。(参考記事)1970年代、マリナー10号がとらえた水星表面

メッセンジャー探査機は2008年10月、2009年9月にも水星でフライバイを行ったのち、2011年3月に水星周回軌道に投入され、2015年まで観測を続けました。

(参考)メッセンジャー探査機関連の記事一覧

Image Credit: NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Carnegie Institution of Washington

(参照)Planetary Photojournal