ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた「いっかくじゅう座V838」の光のこだま | アストロピクス

【Googleニュースでアストロピクスをフォローして新着記事をチェック!】

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた「いっかくじゅう座V838」の光のこだま

この動画はハッブル宇宙望遠鏡がとらえた画像をつなげたもので、「いっかくじゅう座V838(V838 Mon)」という星による「光エコー(光のこだま)」が広がる様子を示しています。最初の画像は2002年5月、最後の画像は2006年9月に撮影されました。いっかくじゅう座V838は、地球から約2万光年の距離にあります。一見すると、星が爆発して広がっているように見えるかもしれませんが、実際にはそうではありません。

2002年1月、いっかくじゅう座V838は突然アウトバースト(突発的な増光)を起こし、太陽の60万倍の明るさになりました。いっかくじゅう座V838は、かつての爆発で放出された塵に取り囲まれています。それぞれの画像は、アウトバーストの時の光が、周囲にすでに存在していた塵に反射して地球に届いた光をとらえたものです。時間の経過とともに光がより遠方にある塵に到達し反射して地球に届いたのです。このような現象は「光エコー」と呼ばれています。

以下、冒頭の動画を作成した際の元画像です。なお動画では、各画像の縮尺を合わせたうえで画像を回転して向きを合わせてあります。

2002年5月20日に撮影。Image Credit: NASA, ESA and H.E. Bond (STScI)
2002年5月20日に撮影。Image Credit: NASA, ESA and H.E. Bond (STScI)
2002年9月2日に撮影。Image Credit: NASA, ESA and H.E. Bond (STScI)
2002年9月2日に撮影。Image Credit: NASA, ESA and H.E. Bond (STScI)
2002年10月28日に撮影。Image Credit: NASA, ESA and H.E. Bond (STScI)
2002年10月28日に撮影。Image Credit: NASA, ESA and H.E. Bond (STScI)
2002年12月17日に撮影。Image Credit: NASA, ESA and H.E. Bond (STScI)
2002年12月17日に撮影。Image Credit: NASA, ESA and H.E. Bond (STScI)
2004年2月8日に撮影。Image Credit: NASA and The Hubble Heritage Team (AURA/STScI)
2004年2月8日に撮影。Image Credit: NASA and The Hubble Heritage Team (AURA/STScI)
2004年10月24日に撮影。Image Credit: NASA, ESA and H.E. Bond (STScI)
2004年10月24日に撮影。Image Credit: NASA, ESA and H.E. Bond (STScI)
2005年11月17日に撮影。Image Credit: NASA, ESA, and H. Bond (STScI)
2005年11月17日に撮影。Image Credit: NASA, ESA, and H. Bond (STScI)
2006年9月9日に撮影。Image Credit: NASA, ESA, and H. Bond (STScI)
2006年9月9日に撮影。Image Credit: NASA, ESA, and H. Bond (STScI)

動画作成:Noriaki Okamoto

(参照)Hubblesite(1)(2)(3)(4)