2022年1月15日、トンガのフンガトンガ・フンガハアパイ島で大噴火が発生しました(アストロピクスでも気象衛星がとらえた噴煙の様子や、噴火の前後での島の様子の画像を紹介しました)。その噴火の発生場所から5000km離れたハワイで、大気中の気圧波が伝わっていく様子が撮影されました。画像はハワイ島のマウナケア山頂にあるジェミニ北望遠鏡のクラウドカメラ(雲カメラ)で撮影されたもので、かすかに赤い波が空に映っています。なおクラウドカメラは、空の状況をモニタリングするためのカメラです。
こちらの映像は同じくクラウドカメラで撮影されたもので、かすかに赤い波が大気中を伝わっていく様子が、冒頭の静止画より分かりやすく見えています。マウナケア山から西、南、北の方向で撮影された映像をつなげたものです。噴火から4〜5時間ほど後、ハワイ時間の22時10分〜23時30分ごろに撮影されました。いずれも雲の流れと直交するような方向に波が伝わっているのが分かります。
噴火から4時間以上が経過した後、マウナケア山頂のジェミニ北望遠鏡とカナダ・フランス・ハワイ望遠鏡の間にある気象観測装置の気圧計も、火山爆発による衝撃波を検知したそうです。
Image Credit: International Gemini Observatory/NOIRLab/NSF/AURA
(参照)NOIRLab