猛スピードで移動する星の前面に現れたバウショック | アストロピクス

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猛スピードで移動する星の前面に現れたバウショック

カシオペヤ座カッパ星の周辺をスピッツァー宇宙望遠鏡がとらえた画像です。カシオペヤ座カッパ星(HD 2905)は地球から4000光年の距離にある高温で大質量の青色超巨星です。

カシオペヤ座カッパ星は、天の川銀河の中を秒速1100kmもの猛スピードで移動しています。星から噴き出した恒星風が星間ガスや塵と衝突して、進行方向に弧状の構造(バウショック)ができています(赤い部分)。バウショックはカシオペヤ座カッパ星から約4光年も離れたところで発生しています。これは太陽と隣の星ケンタウルス座プロキシマ星との間の距離に相当します。

カシオペヤ座カッパ星は夜空に肉眼でも見ることができます(ただしバウショックは赤外線でしか見ることができません)。

3.6μmと4.5μmで観測した画像を青、8.0μmの画像を緑、24μmの画像を赤に割り当てて色合成したものです。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech

(参照)NASA Spitzer Space Telescope