望遠鏡ドーム上空に描かれた南天の星々の円弧 | アストロピクス

【Googleニュースでアストロピクスをフォローして新着記事をチェック!】

望遠鏡ドーム上空に描かれた南天の星々の円弧

画像は南米チリ、ESO(ヨーロッパ南天天文台)ラ・シヤ天文台にある3.6m望遠鏡のドーム(左)などを魚眼レンズでとらえたもので、上空には南天の星々が長時間露光により円弧となって映っています。2022年7月18日に「今週の1枚(Picture of the Week)」としてESOからリリースされた画像です。

1976年にファーストライトを迎えた3.6m望遠鏡は、現在ESOで使用されている最も古い望遠鏡の一つです。ただ望遠鏡は、最新技術にあわせてこれまで継続的にアップグレードされてきました。

3.6m望遠鏡には現在、「HARPS(High Accuracy Radial velocity Planet Searcher)」という分光器が搭載されています。HARPSは、惑星の存在による主星のゆらぎをとらえるドップラー法(視線速度法)で太陽系外惑星を探索するための観測装置です。2022年6月には、HARPSを赤外線領域まで拡張する「NIRPS(Near Infra Red Planet Searcher)」という装置も取り付けられました。

なお右に映っている小さなドームは1998年に廃止されたクーデ補助望遠鏡(CAT)のものです。

Image Credit: ESO/M. Zamani

(参照)ESO