銀河系中心領域の超精細画像をESOのVLTがとらえた | アストロピクス

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銀河系中心領域の超精細画像をESOのVLTがとらえた

ESO(ヨーロッパ南天天文台)のVLT(Very Large Telescope)に設置された「HAWK-I」という赤外線カメラによって観測された銀河系中心領域の画像です。星やガス、塵が銀河系で最も密集している領域を示しています。

冒頭の画像は縮小したものですが、オリジナル画像のサイズは40,303×17,463ピクセル、ファイルサイズは1.5GBもある巨大なものです。上の画像は、画像中央付近の一部をクローズアップしたものです。

ファイルサイズが大きいためオリジナルをダウンロードするのは大変ですが、下記のリンク先ではブラウザ上でスムースに画像を拡大・縮小することができます。冒頭の画像や上の画像だけでは精細さが伝わらないと思いますので、ぜひリンク先もご覧ください。

https://www.eso.org/public/images/eso1920a/zoomable/

この観測に関連して、銀河系中心領域での星形成が時系列で連続して起きてきたわけではないことが明らかになったとする研究が発表されました。

その研究によると、銀河系中心領域にある星の約80%は135億年前~80億年前に形成され、その後の約60億年間はわずかな星しか形成されない期間が続きました。10億年前以降、猛烈な爆発的星形成が始まり、1億年弱の期間のうちに、合計すると太陽数千万個分の質量に相当する星々が形成されました。その間、大質量星がたくさん形成されました。大質量星は寿命が短く、10万を超える超新星爆発がもたらされたとみられています。

Image Credit: ESO/Nogueras-Lara et al.

https://www.eso.org/public/images/eso1920a/