
イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)によって得られた楕円銀河M87の中心にある超巨大ブラックホールシャドウの画像が、「PRIMO」という機械学習技術によってより鮮明になったという研究が発表されました。
EHTは、複数の電波望遠鏡をつないで地球サイズの仮想的な望遠鏡としたものです。ただ実際の地球サイズの望遠鏡と比べるとデータ収集能力に欠け、データにギャップがありました。PRIMOはこのギャップを埋めるのに役立ったとのこと。
PRIMOは、EHTチームのメンバーでプリンストン高等研究所のLia Medeiros氏らが開発。M87のEHT画像にPRIMOを適用し、ブラックホールに降着するガスのシミュレーション画像を3万枚以上解析して画像に共通するパターンを探索、その結果を組み合わせて欠落した構造を高精度に推定したとのことです。
なお画像の正確性については、今後、他の研究者による検証が必要となるようです。【1分で読む宇宙ニュース】
Image Credit: L. Medeiros (Institute for Advanced Study), D. Psaltis (Georgia Tech), T. Lauer (NSF’s NOIRLab), and F. Ozel (Georgia Tech)