太陽系外の生命の痕跡を宿す微粒子が地球に年10万個も降り注ぐ!?

太陽系外の惑星系から生命の痕跡を含んだ微粒子が放出され、地球に到達するまでの概念図。Image credit: NASA/Don Davis (隕石衝突の想像図), NASA, ESA and G. Gilmore (University of Cambridge); Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)(背景の宇宙画像)
太陽系外の惑星系から生命の痕跡を含んだ微粒子が放出され、地球に到達するまでの概念図。Image credit: NASA/Don Davis (隕石衝突の想像図), NASA, ESA and G. Gilmore (University of Cambridge); Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)(背景の宇宙画像)

太陽系の外からやってきて地球に降り注ぐ1μmサイズの微粒子をとらえることで、太陽系外生命を探査できる可能性を示した研究が発表されました。

太陽系外の岩石惑星に小天体が衝突した際に宇宙へ飛び散った粒子は、星間空間を旅して一部が地球まで到達します。東京大学の戸谷友則氏は、そのようにして生じた1μm程度の微粒子が年間約10万個、地球に降り注いでいると見積もりました。1μm程度の微粒子は微生物の死骸や化石が含まれうる大きさであり、太陽の放射圧と重力が同じ程度のため惑星系を容易に脱出できるとのこと。

生命に満ちた惑星からやってきた微粒子には、生物の化石や、石灰岩のような生物由来の岩石や鉱物が含まれているはず。1μm程度であれば、地球の大気圏に突入しても燃え尽きずに地表まで降ってくるとみられます。そのような粒子を実際にとらえるのは難しいものの、将来的には宇宙に置いた検出器や、南極や深海などから採取できる可能性があるかもしれません。【1分で読む宇宙ニュース】

(参照)東京大学大学院理学系研究科・理学部