金星には現在も火山活動が存在している!?

金星探査機マゼランがとらえた画像をもとに作られた、金星のマート山の立体画像。

金星には火山活動によってできたとみられる地形が数多く見つかっています。しかし現在も火山活動が続いているのかどうかは不明でした。このたび、アラスカ大学のRobert Herrick氏らの研究チームが、近年も火山活動があった証拠を発見したとする研究が発表されました。

Herrick氏らが1990年代に活躍したマゼラン探査機の画像を詳しく調べたところ、サイズが大幅に変化している火口を発見しました。Herrick氏は、金星のアトラ地域にあるマート山(画像)に関連する火口を、1991年2月と10月に撮影した画像を比較。2月の画像では火口はほぼ円形で2.2km2未満の広さでした。8か月後の画像では火口が2倍に広がって形も崩れており、縁まで溶岩湖で満たされているようにもみえました。JPL(ジェット推進研究所)のScott Hensley氏とともにコンピュータ・モデルを作って検討した結果、噴火によって変化が生じたと結論づけました。【1分で読む宇宙ニュース】

Image Credit: NASA/JPL

(参照)JPL