春に近づく土星の北半球とリングのシルエット | アストロピクス

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春に近づく土星の北半球とリングのシルエット

カッシーニ探査機がとらえた土星とそのリングの画像です。太陽光が下から当たっているため、画像に映るリングは暗く見えています。画像の右の方を見るとリングが透明のようにも見えますが、画像下側の土星と重なっている部分を見ると、リングがシルエットになっていることが分かります。

土星は2009年8月に春分点を通過しました。春分点では太陽光がリングの真横から当たるため、土星本体に落ちるリングの影は赤道付近で直線的になります。冒頭の画像が撮影されたのは2008年4月15日で、春分点に近づきつつある時期でした。冬の時期にはより北側に落ちていたリングの影が、赤道付近に近づいてきています。なお土星は太陽のまわりを約30年で1周するので、土星での1季節は7年以上続きます。また土星は冬の間は青っぽく見えます。春分点に近づいた時期に撮影されたこの画像では、北半球に青みがかった部分もありますが全体的に黄色っぽい色になっています。

画像は土星のリング面の約17度上から撮影されました。撮影時、カッシーニ探査機は土星から約150万kmのところに位置していました。

Image Credit: NASA/JPL/Space Science Institute

(参照)Planetary Photojournal