すばる望遠鏡がとらえた球状星団パロマー3

この画像は、ハワイ、マウナケア山頂付近にある日本の「すばる望遠鏡」で撮影されたもので、画像の中央に球状星団「パロマー3」が映っています。

球状星団は、数万〜数百万個の星が重力で球状に集まった星団です。天の川銀河には、球状星団が160個ほどあることが知られています。パロマー3は、天の川銀河にある球状星団の中でも最も遠くにあるものの一つで、地球から約32万光年離れたところにあります。

球状星団は一般的に古い星で構成されていますが、パロマー3も例外ではなく、その年齢は約100億歳と考えられています。宇宙初期に生まれた星でも、質量の違いによって現在はさまざまな進化段階にあります。そのことがパロマー3の星々の色の違いを生み出しています。

画像は、すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam(ハイパー・シュプリーム・カム、HSC)で撮影されました。

すばる望遠鏡は1999年1月のファーストライト以来、2024年で25周年を迎えました。25周年を記念して、国立天文台は2024年4月から毎月2枚ずつ、すばる望遠鏡が撮影した天体画像を紹介しています。パロマー3をとらえたこの画像は、2024年5月15日に国立天文台のウェブページで紹介されたものです。

Image Credit: 国立天文台

(参考記事)すばる望遠鏡25周年記念画像

(参照)国立天文台