目標としていた少なくとも60グラムのサンプルを採取できたことを裏付ける画像がオシリス・レックスから送られてきたとNASA(アメリカ航空宇宙局)が発表しました。
オシリス・レックスは「TAGSAM(Touch-And-Go Sample Acquisition Mechanism)」というロボットアームの先端にあるサンプル収集ヘッド(TAGSAMヘッド)をベンヌに接地させ、窒素ガスを噴き出すことで塵や石を舞い上がらせてサンプルを収集しました。上の画像は、タッチダウンから2日後の10月22日に、オシリス・レックスのSamCamカメラで撮影したTAGSAMヘッドです。
それらの画像を確認する中で、オシリス・レックスのチームは、ヘッドがサンプルで満たされていること、そしてサンプルの一部がゆっくりと抜け出しているようにみえることに気づきました。サンプル収納部分のふたに大きめの石がはさまって、わずかに開いた隙間からサンプルが抜け出しているのではないかとみられています。
ヘッドの画像を撮影したのち、当初はTAGSAMを伸ばした状態で機体を回転させ、サンプルの質量を測定する予定になっていました。しかし機体やTAGSAMに動きがあるとサンプルがさらに失われる可能性があることから10月24日に予定されていた質量測定を見送り、また加速度を最小限に抑えるため23日に予定されていた減速のためのスラスタの噴射も取りやめました。
今後はサンプルをできるだけ早くサンプルリータンカプセルに収納することを目指すようです。
Credits: NASA
(参照)NASA