バイキング2号着陸船が着陸直後に撮影したユートピア平原のパノラマ

NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星探査機バイキング2号のランダー(着陸船)は、1976年9月3日に火星のユートピア平原への着陸に成功しました。このパノラマ画像に映っているのは、バイキング2号着陸船が着陸直後に撮影したユートピア平原の風景です。着陸船の機体の一部も見えています。

画像を見ると、見渡すかぎり岩が散らばっています。岩の直径は最大数メートルほど。穴があいた岩の中には、多孔質の溶岩の破片に似たものがあります。また溝がある岩もみられます。その溝は、風に運ばれた砂や塵によって侵食されてできたのかもしれません。

空が明るく見えているのは東の方向です。その方向の地平線がくぼんでいるように見えるのは着陸船が傾いているためで、実際には地形は非常に平坦です。

なおバイキング1号の着陸船は、2号に先立ち1976年7月20日に火星のクリュセ平原への着陸に成功しました。(参考記事)火星表面で撮影された初画像! 1976年にバイキング1号ランダーが撮影

Image Credit: NASA/JPL

(参照)Planetary Photojournal