この画像に映っているのは、さんかく座の方向、約270万光年の距離にある渦巻銀河M33（さんかく座銀河）の中にある、「NGC 604」と呼ばれる広大な星形成領域です。ハッブル宇宙望遠鏡が撮影しました。M33は、天の川銀河やアンドロメダ銀河とともに局部銀河群を構成する銀河の一つです。
NGC 604の大きさは1300光年ほど。これはオリオン大星雲のほぼ100倍の大きさに相当します。広大なガス雲の中に、200個以上の青く輝く星が含まれています。それらは誕生してからわずか300万年しか経っていない非常に若い星々です。
星々からの星風と、星団で起きた超新星爆発によって、星雲の中央部には空洞ができています。NGC 604で最も重い星は太陽の120倍以上の質量を持っており、表面温度は4万Kもの高温です。それらの高温の星から出る紫外線が、周囲のガスを電離して輝かせています。
（参考記事）
200以上の大質量星が集う星形成領域NGC 604をウェッブ望遠鏡がとらえた
ESOのVSTでとらえた、さんかく座銀河M33の超高解像度画像
Image Creidt: NASA and The Hubble Heritage Team (AURA/STScI); Acknowledgment: D. Garnett (U. Arizona), J. Hester (ASU), and J. Westphal (Caltech)
（参照）Hubblesite
