この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた棒渦巻銀河NGC 3059です。NGC 3059は、りゅうこつ座の方向、約5700万光年の距離にあります。多くの銀河を研究するプログラムの一環で、2024年5月に撮影されたばかりの画像です。
NGC 3059の銀河円盤は、地球に対してほぼ正面を向いているため、中心の棒状構造や渦状腕がよく見えています。渦状腕ではピンク色に輝く領域が散在して目立っています。それらは新しい星々が形成されつつある場所です。また暗い塵が銀河の星々の光をさえぎって暗く見えています。ところどころに、十字形に光のすじが伸びている星があります。それらは、私たちがすむ天の川銀河に属する前景の星です。光のすじは「回折スパイク」と呼ばれるもので、望遠鏡の構造に由来しています。
画像はハッブル望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)で撮影されたもので、ハッブル望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として2024年6月3日に公開されました。
Image Credit: ESA/Hubble & NASA, D. Thilker
(参考)「ハッブル今週の1枚」記事一覧
(参照)ESA/Hubble