これはハッブル宇宙望遠鏡がとらえた、おおかみ座の惑星状星雲NGC 5882の画像です。
太陽程度の質量の恒星は年老いると赤色巨星になり、やがて星の外層のガスが宇宙空間へ放出されていきます。そのガスが中心星からの強烈な紫外線を受けて輝くのが惑星状星雲です。
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した画像を見ると、NGC 5882には内側にある細長いガスの殻と、それを取り囲む淡い殻という、不均一な2つの領域があるように見えます。ハッブルの画像からは、2つの殻の内部にある細かい構造も見ることができます。またNGC 5882の中心にある白色矮星は、表面温度が約7万℃もあります(太陽は約5500℃)。
画像は2011年4月1日にリリースされたハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」の画像です。
Image Credit: ESA/Hubble & NASA
(参照)ESA/Hubble