ロシアの月着陸機の衝突現場をNASAの月探査機が撮影

月の南極付近への軟着陸を目指したロシアの月探査機「ルナ25号」は2023年8月19日、着陸準備軌道への遷移運用中に異常が発生、その後、月面に衝突したと見られています。NASA(アメリカ航空宇宙局)の月探査機「ルナー・リコネッサンス・オービター(LRO)」が、その衝突現場と見られる場所をとらえました。

ルナー・リコネッサンス・オービターが2020年6月27日と2023年8月24日に撮影した2枚の画像を比較したもの。
ルナー・リコネッサンス・オービターが2020年6月27日と2023年8月24日に撮影した2枚の画像を比較したもの。

ロシアの宇宙機関ロスコスモスは8月21日、ルナ25号が衝突したと推定される地点を発表しました。その地点周辺をルナー・リコネッサンス・オービターが撮影。その画像を2022年6月に撮影された画像と比較したところ、新しい小さなクレーターが見つかりました。

その新しいクレーターは直径が約10mで、月の南緯57.865度、東経61.360度に位置しています。ルナ25号の着陸予定地点からは約400km手前にありました。

衝突によってできたと見られる小クレーターの拡大画像
衝突によってできたと見られる小クレーターの拡大画像

Image Credit: NASA’s Goddard Space Flight Center/Arizona State University

(参照)NASA