探査機オシリス(オサイリス)・レックスが持ち帰った小惑星ベンヌ(ベヌー)のサンプル(試料)の初期分析により、サンプルに炭素と水が含まれていることがわかったとNASA(アメリカ航空宇宙局)が発表しました。
サンプルが入ったカプセルは9月24日に地上へ着陸、その後、NASAジョンソン宇宙センターに運ばれて「開封」作業が進められてきました。
この画像に映っているのは、サンプルを収納した容器(サンプルコレクター)です。容器の外側にあるサンプルが右側に見えています。
こちらはサンプル部分を拡大表示したもの。NASAによれば、容器外にあるサンプルが多かったため、サンプルを収容するプロセスに想定以上に時間がかかったとのことです。
これまで、走査型電子顕微鏡、赤外線測定、X線回折、化学組成分析などにより初期分析が行われてきました。またX線CTにより、1個の粒子のについて3Dコンピューターモデルが作成されました。それらの初期分析を通じて、炭素と水が存在する証拠が発見されました。
本格的なサンプルの分析、研究はこれからになります。将来世代を含む世界中の研究者によるさらなる研究のため、サンプルの少なくとも70%がジョンソン宇宙センターに保管される予定になっています。
こちらはオシリス・レックスのサンプル収集のようすを示したCGです。ロボットアームの先端に取り付けられ、ベンヌに接地し、その後カプセルに収納された容器が冒頭の写真に映っています。
Image Credit: NASA/Erika Blumenfeld & Joseph Aebersold
(参照)NASA