火星ローバー着陸時のパラシュートに秘められていた暗号

この画像は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の火星ローバー(探査車)パーサヴィアランス(Perseverance)が火星へ着陸した際に撮影されたパラシュートの画像です。バックシェルに取り付けられたカメラで撮影されました。このパラシュートの模様に暗号が隠されているとのことでSNSなどで話題になりました。

この画像には暗号の答えが書き加えられています。パラシュートを同心円状に4つに分け、内側から隠された暗号を読み解いていくと、実は「DARE MIGHTY THINGS 34 11 58 N 118 10 31 W」と読むことができるのです。この暗号の存在は着陸時の映像を公開した際の会見で示唆され、それから6時間ほどでネット上では解読されたようです。

Abela_Paf氏(@FrenchTech_pafのツイートなどを参考に、暗号の読み解き方を見ていきましょう。

パラシュート全体に赤か白の色がついており、文字を示す部分は7本の赤か白の帯で構成されています。これは2進数を表しています。例えば最も内側の最初の文字「D」では「白白白白赤白白」と並んでいます。白を0、赤を1で表すと「0000100」となります。

10進数では0から9まで数えると、次に桁が上がり2桁になります。2進数では0、1の次には桁が上がります。小さい数で2進数と10進数の対応を見ると次のようになります。

10進数012345678
2進数0110111001011101111000

2進数での「0000100」は10進数では「4」になります。そしてこの「4」は、アルファベットの何番目かを表しています。

1234567
ABCDEFG

つまり「D」の部分の白と赤の帯の並びはアルファベットの4番目を2進数で示しているのです。同じように読み解いていくと、画像に書き込まれているようなフレーズが浮かび上がってくるというわけです。

ただし最も外側の円については、少し読み方が異なります。最も外側の円の「N」と「W」については先ほどの説明と同様ですが、そのほかの部分については2進数をそのまま10進数に変換した数字になります。そのようにして浮かんでくる「34 11 58 N 118 10 31 W」、これはパーサヴィアランスを開発し、プロジェクトを管理するNASA、JPL(ジェット推進研究所)の位置を示すGPS座標とのことです。

パラシュートのデザインは、パーサヴィアランスのシステムエンジニアのIan Clark氏。「DARE MIGHTY THINGS」はJPLのモットーであり、ルーズベルト大統領の演説に由来するフレーズだとのこと。JPLのエンジニア石松拓人氏(@notactorのツイートによれば「危険や困難が伴おうとも、あえて大きなことに挑戦しよう」という意味合いのフレーズとのことです。

※Perseveranceは媒体によって「パーセベランス」「パーサビアランス」「パーシビアランス」「パーセヴェランス」などと表記されています。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech

(参照)JPL

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