ハッブル望遠鏡がとらえた球状星団M15 35 Years of Hubble Images(Year 24) | アストロピクス

ハッブル望遠鏡がとらえた球状星団M15 35 Years of Hubble Images(Year 24)

この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた球状星団M15の中心付近です。M15は、ペガスス座の方向、約3万5000光年の距離にあります。球状星団は、数万から数百万個の星が球状に集まった星団で、天の川銀河には160個ほどの球状星団が知られています。

M15は、知られている中で最も古い球状星団の一つです。また、知られている中で最も密度の高い球状星団の一つで、質量の大部分が中心部に集中しています。

また、M15には惑星状星雲が存在しています。球状星団にある惑星状星雲は珍しく、これまで4個しか見つかっていません。惑星状星雲は、太陽程度の質量の恒星の最晩年の姿です。

M15の中心には中間質量ブラックホールが存在します。恒星質量ブラックホールの質量は太陽の10倍程度、一方、銀河中心にある超大質量ブラックホールには太陽の数十億倍の質量のものもあります。M15の中心にあると考えられているブラックホールの質量は太陽の4000倍です。

ハッブル宇宙望遠鏡は1990年4月24日に打ち上げられました。NASA(アメリカ航空宇宙局)はハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ35周年(2025年4月24日)に向けて、これまでハッブルが撮影してきた画像から、「35 Years of Hubble Images」と題して各年1枚ずつ選んで紹介しています。M15をとらえたこの画像は、24年目の画像として紹介されています。

(参考)「35 Years of Hubble Images」記事一覧

(参考)「球状星団」記事一覧

Image Credit: NASA, ESA

(参照)NASA(1)(2)