日食時に月が地球に落とした影を35万9000kmの彼方から月探査機が撮影 | アストロピクス

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日食時に月が地球に落とした影を35万9000kmの彼方から月探査機が撮影

2024年4月8日に北アメリカで見られた日食を、月を周回する探査機がとらえました。とはいっても、月が太陽を隠す現象を探査機が撮影したわけではありません。月が地球に落とした影を撮影することに成功したのです。

撮影したのはNASA(アメリカ航空宇宙局)の月探査機ルナー・リコネッサンス・オービター(LRO)。撮影時、地球と月は35万9000kmほど離れていました。

LROが搭載するカメラ(LROC)は、1台の広角カメラ(WAC)と2台の狭角カメラ(NAC)で構成されています。今回の撮影に使われたのはNACの1台です。NACはラインスキャン(プッシュブルーム)カメラで、スキャナーなどのように1行ずつ撮影していき、それをつなげて画像化します。地球の画像を取得するには、探査機を高速で回転させて画像を構築する必要がありました。

Image Credit: NASA/Goddard/Arizona State University

(参考記事)
日食時に月が地球へ落とした影を衛星が宇宙からとらえた
宇宙ステーションから見た、日食時に地球へ落ちた月の影

(参照)NASA