日食時に月が地球へ落とした影を衛星が宇宙からとらえた | アストロピクス

日食時に月が地球へ落とした影を衛星が宇宙からとらえた

2024年4月8日(日本時間9日未明)、北アメリカで皆既日食が起きました。日食は、月が地球に影を落とすことで発生します。その地球へ落ちた月の影を、衛星が宇宙から撮影しました。

こちらはアメリカの静止気象衛星GOES-WestおよびGOES-Eastがとらえた画像を動画にしたものです。どちらもNASA(アメリカ航空宇宙局)とNOAA(アメリカ海洋大気庁)が運用する衛星で、高度約3万6000kmから地球を観測しています。

映像は前半がGOES-Westのものです。太平洋に落ちた月の影がしだいに北アメリカに近づき、大陸を横断していくのが映っています。映像の後半はGOES-Eastのものです。月の影が太平洋からカナダのニューファンドランド島の沖合まで移動していくのが映っています。

こちらはDSCOVR(ディスカバー)というNOAAが運用する地球観測衛星がとらえたものです。DSCOVRは、地球から約150万km離れた、太陽ー地球系の第1ラグランジュ点に設置されています。つねに太陽を背にして地球を観測する衛星で、静止衛星とは異なる視点から日食の影がとらえられました。

Image Credit: (GOES) NOAA; (DSCOVR) NASA/NOAA; 動画作成: Noriaki Okamoto

(参考記事)宇宙ステーションから見た、日食時に地球へ落ちた月の影2024年4月8日、北米で見られた皆既日食

(参照)GOES Image ViewerDSCOVR