すばる望遠鏡がとらえた渦巻銀河NGC 958

この画像の中央に映っているのは、すばる望遠鏡がとらえた渦巻銀河NGC 958です。NGC 958は、くじら座の方向、1億8000万光年の距離にあります。画像は、すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam(ハイパー・シュプリーム・カム、HSC)」でとらえられました。

地球から見て、NGC 958の銀河円盤は斜めを向いています。2本の渦状腕がはっきりと見えているほか、「ダストレーン(暗黒帯)」と呼ばれる暗い筋も見えています。ダストレーンは、塵が帯状に集まったもので、奥にある星々の光をさえぎることで暗く見えます。

塵は星から出る光(主に紫外線)を吸収し、そのエネルギーを赤外線として再び放出します。NGC 958は、赤外線の波長でとても明るく輝いていることから、「高光度赤外線銀河(LIRG)」に分類されています。

画像では、NGC 958の近くにいくつもの銀河が見られますが、それらの銀河がNGC 958と群れをなしているのか、前景あるいは背景にある銀河なのか、よくわかっていません。

すばる望遠鏡は、ハワイ島のマウナケア山頂付近に設置されている口径8.2mの巨大望遠鏡です。画像は、すばる望遠鏡のウェブサイトで2025年7月23日に公開されました。

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Image Credit: 国立天文台;画像提供:田中賢幸

(参照)すばる望遠鏡