この画像には木星の北半球で見られた複雑に渦巻く雲が映し出されています。NASA(アメリカ航空宇宙局)の木星探査機ジュノーが撮影した画像です。
ところどころに白くて明るい「ポップアップ雲」と呼ばれる小さな雲が見られます。上に突き出たポップアップ雲は、下にある雲の層に影を落としています。そのような影は、木星大気中の雲の層の間の距離を決定するのに使われ、雲の構造や起源を知る手がかりとなります。
この画像は2018年5月23日に撮影されました。撮影時、ジュノー探査機は木星の北緯約49度の上空、雲頂から約1万1350kmの位置にいました。当時、ジュノー探査機は53日間で木星を1周する軌道をまわっており、13回目の木星フライバイを行った際に画像を撮影しました。
ジュノー探査機は木星に最接近するたびに、搭載しているジュノーカムというカメラで木星表面を撮影しています。そのデータは一般に公開され、誰でも処理することが可能です。この画像は市民科学者のGerald Eichstädt氏とSeán Doran氏が、ジュノーカムのデータをもとに作成したものです。
Image Credit: NASA/JPL-Caltech/SwRI/MSSS/Gerald Eichstad/Sean Doran © CC NC SA