木星の雲の上空に浮かぶ正体不明のもやの筋

NASA(アメリカ航空宇宙局)の木星探査機ジュノーがとらえた木星の北半球のようすです。激しくうねる雲や巨大な渦模様などにおおわれた木星の表面が映し出されています。

そんな木星の表面を、画面上から右下にかけて、細い筋が弧を描くように長く伸びています。これは雲の上空に浮かんでいる、もや(靄)の粒子です。ジュノー探査機は2016年に木星に到着して以来、このようなもやの筋を観測してきましたが、もや粒子の正体や、それがどのように形成されているのかなどについて、正確には分かっていません。もやの筋がよくあらわれる領域の両側にはジェット気流があり、それらのジェット気流が、もやの形成に影響しているのではないかと見られています。

ジュノー探査機は、53日間で木星を1周する軌道をまわっています。その軌道は、木星の北極と南極上空を通る「極軌道」と呼ばれる軌道で、木星に最も近づくときは雲頂から5000kmほど、遠ざかるときは800万kmほどになります。上の画像は、ジュノー探査機が25回目の最接近を行なった2020年2月17日に得られたものです。

ジュノー探査機は木星に最接近するたびに、搭載しているジュノーカムというカメラを使い木星表面を撮影しています。そのデータは一般に公開され、誰でも処理することが可能です。

この画像は“市民科学者”の一人、Gerald Eichstädt氏がジュノーカムのデータをもとに作成したものです。元画像を撮影したとき、ジュノー探査機は木星の雲頂から2万5120kmの距離にいました。

Image Credit:
Image data: NASA/JPL/SwRI/MSSS
Image processing by Gerald Eichstädt

https://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA23802

アストロピクスではTwitterやFacebookでも更新情報をお届けしています