土星の衛星タイタンの夜側を、土星探査機カッシーニがとらえた画像です。タイタンは、太陽系の衛星としては唯一、分厚い大気に覆われています。画像では、その大気のもやが逆光の太陽光を散乱して明るく見えています。カッシーニ探査機は、タイタンのもやの構造を探るため、この画像と似たアングルでしばしば撮影を行いました。
タイタンのもやは全体的にオレンジ色に見えていますが、高高度にあるもやは青く映っています。この色の違いは、もやに含まれる粒子の大きさの違いによるのかもしれません。青いもやは、オレンジ色のもやに比べて小さい粒子で構成されていると見られています。
画像は2017年5月29日に、カッシーニ探査機の狭角カメラで撮影されました。撮影時、カッシーニ探査機はタイタンから約200万kmの距離に位置していました。
Image Credit: NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute