
2022年3月中旬以降、熱波がインドを襲っています。この画像は、ヨーロッパの地球観測衛星コペルニクス・センチネル3が4月29日(現地時間午前10時30分)に観測したインドの地表面温度の分布です。非常に広範囲が高温を示す赤色で覆われているのがわかります。
衛星のデータは、ジャイプールとアーメダバードでは表面温度が47℃に達し、またアーメダバードの南東と南西で最高温度の約65℃に達していることを示していました。なお昼間の地表面温度は一般的に、気温よりも高くなります。

こちらはISS(国際宇宙ステーション)に設置されたECOSTRESS(The ECOsystem Spaceborne Thermal Radiometer Experiment on Space Station)という装置で、現地の5月5日23時46分に得られた、インドのデリー周辺の地表面温度です。夜間の場合は、地表面温度と気温は同じ程度になります。
デリーやいくつかの小さな村では地表面温度は35℃を超え、39℃に達するところもありました。それに対して、周辺の田園地帯では15℃程度でした。周辺の田園地帯と比べて都市や村などの温度が高くなっており、都市部の「ヒートアイランド」現象を示しています。