アメリカ、キットピーク国立天文台の口径4mメイヨール望遠鏡の頭上に、部分的に暗くなった月が映っています。2021年11月19日、日本でも「ほぼ皆既月食」として話題になった月食時の月をとらえた画像です。月の右上には、おうし座のプレアデス星団(すばる)が見えています。
このときの月食は月の97%が地球の影に入り、部分日食ではありますが、皆既月食時に見られるような月が赤みを帯びるようすが見られました。
こちらは月食時の月を600mmの望遠レンズで撮影したものです。月は太陽の光を反射して輝きます。地球の影に入ったとき、太陽光は地球の大気で散乱しますが、赤い光だけが大気で屈折しつつ通過して月に届くために月が赤く見えます。(参考記事:皆既月食で月が赤く見えるのはなぜ? そのとき月から地球を見ると?)
なお2022年5月15〜16日には、南北アメリカ、西ヨーロッパとアフリカの一部で皆既月食が見られます。日本では月食が起きる時間帯には月が出ていないため見ることはできません。
画像はNSF(アメリカ国立科学財団)のNOIRLab(アメリカ光学・赤外天文学研究所)から2022年5月11日にリリースされた「Images of the Week」です。
Image Credit: KPNO/NOIRLab/NSF/AURA/R. Sparks
(参照)NOIRLab