この画像はハッブル宇宙望遠鏡がとらえたもので、矮小不規則銀河「UGC 8091」が映っています。「GR 8」としても知られるUGC 8091は、おとめ座の方向、約700万光年の距離にあります。
UGC 8091には10億個ほどの星しか含まれていません。天の川銀河には1000億個以上の星があり、また数兆個の星からなる銀河もあることを考えると、UGC 8091の星の数が非常に少ないことがわかります。
不規則銀河の中には、内部の激しい活動によって形が不規則になったものもあれば、近くにある銀河との相互作用によって不規則な形になったものもあります。その結果、さまざまなサイズや形状の銀河となります。
画像は2006年から2021年まで、ハッブル望遠鏡のACS(掃天観測用高性能カメラ)とWFC3(広視野カメラ3)で撮影した画像を組み合わせたものです。中紫外の波長から可視光の赤色端までの12のフィルタが使われています。赤く広がっている領域はおそらく水素分子で、最近のスターバーストで形成された高温の星からの放射によって励起されて光っています。
画像はハッブル望遠鏡のウェブサイトで2023年12月20日に公開されました。
Image Credit: ESA/Hubble, NASA Y. Choi (NOIRLab), K. Gilbert (Space Telescope Science Institute), J. Dalcanton (Flatiron Institute and University of Washington)
(参照)ESA/Hubble、Hubblesite