土星の衛星ダフニスとリングに生じた波 カッシーニ探査機が撮影

この画像は土星探査機カッシーニがとらえたもので、土星のリングにいくつかある隙間の一つ「キーラーの間隙(空隙)」と、その隙間に存在する小さな衛星ダフニスが映っています。

ダフニスは2005年にカッシーニ探査機によって発見された衛星で、平均半径は3.8kmあります。キーラーの間隙は幅42kmありますが、観測時のカッシーニ探査機の位置の関係で、画像ではキーラの間隙は狭く見えています。

ダフニスの引力によって、リングの端が波打っているのも映っています。この画像では判別できませんが、波は水平方向だけでなく垂直方向にも発生しています。

土星の衛星パンやアトラスと同じように、ダフニスの赤道付近には細い隆起が見られます。これはリングから微粒子が蓄積したものと考えられています。

ダフニスは画面左から右へ進んでいます。画面上がリングの内側、下がリングの外側方向です。空隙の内側の物質は、ダフニスよりも速く公転するため前方に波が生じます。一方、空隙の外側の物質はダフニスよりゆっくり動くので後方に波が生じています。

ダフニスの下側のリングに見られる左端の波は、他の部分のリングの端と比べてややぼんやりしているように見えます。これはダフニスが通過した影響でリングの微粒子が拡散したためと考えられています。

ダフニスのすぐ後方(左側)には、リング粒子がかすかに漂っているのが映っています。ダフニスがリングから物質の塊を引き出し、その塊が広がったことで生じたと見られています。

画像は2017年1月16日に撮影されたものです。撮影時、カッシーニ探査機はダフニスから約2万8000kmの距離に位置していました。

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute

(参照)Planetary PhotojournalNASA Solar System Exploration