
この画像は、太陽系外の巨大ガス惑星HIP 54515 bを、すばる望遠鏡がとらえたものです。中央の★の位置に主星(HIP 54515)があり、そのまわりを惑星が動いているのが映っています。太陽系外惑星をとらえる際、恒星に比べて惑星は非常に暗いため、恒星の光をさえぎって撮影されます。点線の円は、主星をさえぎるためのマスクの輪郭を示しています。
画像は、巨大ガス惑星や褐色矮星の探査計画「OASIS(オアシス)」の初の成果です。OASIS(Observations of Accelerators with SCExAO Imaging Survey)では、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)の位置天文衛星ガイアとピッパルコスのデータをもとに、未知の伴天体に起因するわずかなゆらぎのある恒星を特定し、その伴天体を、すばる望遠鏡の極限補償光学装置 「SCExAO」で直接撮像するものです。
惑星の質量は木星の18倍弱
画像に映るHIP 54515 bは、木星の18倍弱の質量をもつ巨大ガス惑星で、太陽の2倍の質量をもつ恒星のまわりを公転しています。公転距離は約25天文単位(1天文単位は太陽〜地球間の平均距離に相当する約1億5000万km)。太陽系でいうと、海王星(太陽から約30天文単位)よりやや内側までの距離に相当します。
OASISではまた、木星の約60倍の質量を持つ褐色矮星HIP 71618 Bも発見されました。こちらは2027年に打ち上げ予定のNASA(アメリカ航空宇宙局)のナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡が、太陽系外惑星を撮影するためのテストに好適なことがわかったとのことです。
(参考)
すばる望遠鏡、新手法で太陽系外惑星を直接撮像
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Image Credit: T. Currie/Subaru Telescope, UTSA
(参照)すばる望遠鏡

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