
この画像に映っているのは、ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた「Arp 4」と呼ばれる銀河のペアです。どちらもくじら座の方向にあり、大きな方は「MCG-02-05-050」、小さな方は「MCG-02-05-050a」としてカタログ化されています。大きな銀河は渦状腕が断片的で、一方の小さな銀河はくっきりとした渦状腕を持っています。
これら2つの銀河は近くにあるように見えますが、地球から見たときにたまたま隣り合っているような配置になっているだけで、実際には近くにあるわけではありません。大きな青い銀河MCG-02-05-050は地球から6500万光年、小さな明るい銀河MCG-02-05-050aは地球から6億7500万光年離れたところにあります。遠いために小さく見えているだけで、実際にはMCG-02-05-050aの方が大きな銀河だとみられています。
画像はハッブル望遠鏡のACS(掃天観測用高性能カメラ)で撮影された画像に、南米チリにあるセロ・トロロ汎米天文台(CTIO)のビクター・M・ブランコ4m望遠鏡に搭載されたダークエネルギーカメラ(DECam)で撮影された色情報を重ねたものです。ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」として2025年12月22日に公開されました。
Image Credit: ESA/Hubble & NASA, S. Veilleux, J. Wang, J. Greene
(参照)ESA/Hubble

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