太陽の30倍の質量の原始星を宿す星形成領域 ハッブル望遠鏡が撮影 | アストロピクス

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太陽の30倍の質量の原始星を宿す星形成領域 ハッブル望遠鏡が撮影

この画像は2024年2月12日に公開された、ハッブル宇宙望遠鏡の「今週の1枚(Picture of the Week)」の画像です。「IRAS 16562-3959」として知られる星形成領域が映っています。IRAS 16562-3959は比較的近距離にある星形成領域で、さそり座の方向、地球から約5900光年の距離にあります。

画像はハッブル望遠鏡のWFC3(広視野カメラ3)を使い、赤外線の4つの波長で撮影された画像にそれぞれ色を割り当てて合成したものです。

IRAS 16562-3959では、画像の中心付近で、太陽の約30倍の質量をもつ大質量星が形成されていると考えられています。ハッブル望遠鏡の観測波長である近赤外線では見通すことができない塵が多いため、中央付近は暗く見えています。ただ左上と右下の2方向から近赤外線が漏れ出しています。巨大な原始星からの強力なジェットにより、それらの方向の塵が吹き払われているためです。

Image Credit: ESA/Hubble & NASA, R. Fedriani, J. Tan

(参照)ESA/Hubble