ハッブルがとらえたバラのような銀河のペア 〜 30 Years, 30 Images #21(2011年) | アストロピクス

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ハッブルがとらえたバラのような銀河のペア 〜 30 Years, 30 Images #21(2011年)

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた「Arp 273」と呼ばれる銀河のペア。バラの花とその茎のようにも見える天体です。アンドロメダ座の方向、約3億光年の距離にあります。

上の大きな銀河UGC 1810の円盤は、下にある伴銀河UGC 1813の重力によってゆがみ、バラの花のような形になっています。UGC 1810の上の方で弧を描くように点々と存在する青い領域は、高温の若く青い星からなる星団の光です。

UGC 1810の最も外側の渦状腕はリングのようになっていますが、これはUGC 1813がUGC 1810の中心から外れたところを通過したことを示唆しています。

バラの“茎”にあたるUGC 1813は、地球に対して銀河円盤がほぼ真横を向いています。UGC 1810との相互作用のためか、中心核に激しい星形成の兆候がみられます。

ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ30周年(2020年4月24日)に向けて、NASA(アメリカ航空宇宙局)は「30 Years, 30 Images」と題して、これまでハッブルが撮影してきた画像から各年1枚ずつ選んで公開しています。

冒頭の画像はその21枚目のもので、ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ21周年を記念して2011年4月にリリースされた画像です。

Image Credit: NASA, ESA, and the Hubble Heritage Team (STScI/AURA)

https://www.flickr.com/photos/nasahubble/49577232091/in/album-72157713228021437/

https://hubblesite.org/contents/media/images/2011/11/2836-Image.html