ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡がとらえた渦を巻く「幻の銀河」

この画像はジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡がとらえたもので、渦巻銀河M74(NGC 628)が映っています。「幻の銀河(Phantom Galaxy)」とも呼ばれるM74は、うお座の方向、地球から約3200万光年の距離にあります。M74の銀河円盤は地球に対して正面を向いています。

画像はウェッブ望遠鏡のNIRCam(近赤外線カメラ)とMIRI(中間赤外線装置)で撮影したデータを合成したものです。暗い赤色の領域は銀河内の温かい塵を示しています。赤色の領域は、塵の粒子の表面に形成された複雑な分子からの光を、オレンジ色と黄色は最近形成された星団によって電離されたガス領域を示しています。青白色は恒星を示しており、銀河の中心付近にはガスがないため星団がはっきりと見えています。

こちらは、ウェッブ望遠鏡のNIRCamでとらえたM74の画像です。

ウェッブ望遠鏡のウェブページでは毎月、「Picture of the Month(今月の1枚)」の画像を公開しています。今回紹介した画像は2024年10月29日にPicture of the Monthとして掲載されたものです。

(参考)ウェッブ望遠鏡Picture of the Month

なお、ウェッブ望遠鏡がとらえたM74の画像は、「Picture of the Month」が公開され始めた2022年7月にも公開されたことがあります。→「ウェッブ望遠鏡がとらえた渦巻銀河M74の中心付近

Image Credit: ESA/Webb, NASA & CSA, A. Adamo (Stockholm University) and the FEAST JWST team

(参考記事)ハッブル望遠鏡がとらえた星形成領域をちりばめた渦巻銀河M74

(参照)ESA/Webb