ハッブル望遠鏡が1998年にとらえた天王星の雲 | アストロピクス

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ハッブル望遠鏡が1998年にとらえた天王星の雲

この画像には、ハッブル宇宙望遠鏡が近赤外線でとらえた天王星が映っています。1998年8月8日にハッブル望遠鏡のNICMOS(近赤外カメラ・多天体分光器)で撮影された画像をもとに生成された擬似カラー画像です。

天王星の左側に見られる明るい帯の近くにあるオレンジ色の雲は、時速500km以上で惑星を周回しています。一方、右側には非常に明るく輝く雲が映っています。

画像の色は高度を表しています。緑と青の領域は、大気が澄んでいて太陽光が大気の深いところまで達している場所です。黄と灰の領域では、太陽光が高い高度にあるもやあるいは雲の層に反射しています。オレンジと赤は、地球の巻雲のような非常に高い雲を示しています。

天王星の周囲には、4本の主要なリングと10個の衛星も映っています。ちなみに観測当時、天王星の衛星は17個知られていました。現在は27個の衛星が知られています。

画像は0.9μm、1.1μm、1.7μmの近赤外線の波長を、それぞれ青、緑、赤に割り当てて合成しています。たとえば青く見える部分は、0.9μmの波長で太陽光をより多く反射しています。

Image Credit: Erich Karkoschka (University of Arizona) and NASA

(参照)Hubblesite